2014-01-01から1年間の記事一覧

『精神の生態学』グレゴリー・ベイトソン

20141130開始, 同日読了 論文集. バラバラの断片ではあるが, 観念ideas, あるいは精神mindに関する新しい思考という点で共通している. コミュニケーションにおける論理階層の問題を追求していくには, 生物に題材を求めるべきだということが見えてきて, わた…

『人間悟性論』 ジョン・ロック

人間悟性論〈上巻〉 (岩波文庫) 人間悟性論〈下巻〉 (岩波文庫) 訳者解説 人間悟性(知性)のありかたを究明 ロックはスピノザと同年代. ロックの言う観念(idea)はデカルトの言う我思ふ(cogito)と同一のものとおもわれるが, 哲学の形はずいぶんと違っている. …

『神学大全』トマス・アクィナス

20141003開始, 同日読了(2巻) 全2巻. 本当は50年近くかかって翻訳したでかい本体があるらしいが, とっつきにくいこともあり注釈付きのチュートリアルコース2巻, みたいな位置付けらしい. 西洋哲学史と『神学大全』. トマス以前はここに集約し, トマス以降は…

『遺伝医学やさしい系統講義18講』

20140724開始-20140727読了 出処: ぼうのうさんのプレゼン “これから”のライフサイエンス研究とバイオインフォマティクス (Next Generation Life Science & Bioinf… 雑感 2013年か4年の本. わりと医療の現場視点が多く, 現在受け取りきれない情報もいろいろ…

『国家(下)』プラトン

20140912開始-20140913読了 ;; 対話型ラノベだけど議論は成り立っておらず, 基本的に詭弁. ツッコミどころがあってもスルーしてソクラテスがオレオレ論で無双するだけの展開. ;; 議論しているような風を装って実際のところは思うように話を持っていってる現…

『国家(上)』プラトン

20140903開始-20140908読了 図書館で借りた. 著者はプラトン, ソクラテスの議論を記録. ソクラテス一人称. 上下巻, 全体の流れ まず、正義とは何か 国家と個人における正義とは何か 理想国家と哲学 哲人統治のための教育 不完全国家 創作の考察と正義の報酬 …

『偶然と必然―現代生物学の思想的問いかけ』ジャック・モノー

20140813ごろ開始, 同日読了 1970年代の本. とは思えないほど本質っぽいとこついてて流石 生命の特性 合目的性 -- タンパク質. 合目的な構造と働きを司る. 自律的形態発生 複製の不変性 -- DNA. ある任意の生物が持つ「不変性の内容」は, 世代から世代へ伝達…

『自由論』J.S.ミル

20140830開始-20140831読了 19世紀(1859年), イギリスで発行. 多数派とは, 自分たちを多数派として認めさせることに成功したひとびとである. p18 社会による圧迫は政治的圧迫よりも恐ろしいものとなる. 直接的な刑罰などはないが日常生活の細部に浸透し魂そ…

『記憶のしくみ(上)』エリック・R・カンデルら

by エリック・カンデルら 20140822ごろ開始 - 20140825読了 感想 知ってる内容が多かったが, 完全なindex式辞書本でもなく長々としたストーリーでもなく, バランスがよいので「あれこのへんどうだっけ」という時に少し時間を取って読み返すとよさそう. メモ …

『疫病と世界史』William H. McNeill

読了は2012-3年ごろ? 20140824メモ化. 上巻 慢性的な伝染病, 精神病, 老衰は常に存在するもの. 一方で感染症が, それまで流行したことのない住民に広がると, 患者のかなりの割合が死亡する. しかも, 健康な年代の男女が死にやすい. 新しい技術が開発されるた…

『となりの億万長者』Thomas J. Stanley

20140822開始, 同日読了. 7年ほど前に図書館で借りて読んだらしい. 購入して再読. 感想 主張するテーマはほんとに少なく, 新しさがないため★3にしようかと思ったが, 再読の偏見もあるしデータの貴重さ考えて★4にしとく. メモ 長年の億万長者調査から得られた…

『異端の統計学ベイズ』

再読ポイント: 補遺Bの乳がん検査への応用 訳者あとがきにも実例がある 第一部: ベイズの登場 事後確率は事前確立と尤度の積に比例する まず最初に主観的意見(今では事前確率と呼ばれてるやつ)を仮定するところが大不評 1700年ごろから科学データの爆発. そ…

『種の起源』チャールズ・ダーウィン

栽培環境における人為選抜による変異の蓄積 自然状態にある種の変異の生じやすさ 生物の生存競争, 自然による「選抜」 「自然淘汰」 変異の法則と成長の相関作用 問題1: 移行. 単純な生物からどう複雑になるのか 問題2: 本能. 動物の心理的能力 問題3: 雑種…

『稲盛和夫の実学 経営と会計』

前段 20140730再読開始, 同日読了. ざっくり. 最初に読んだのは新卒だから4年前くらいか? 稲盛和夫, 27歳で京セラ創業. 真剣に経営に取り組もうとするなら, 経営に関する数字は, すべていかなる操作も加えられない経営の実態を表す唯一の真実を示すものでな…

『1000ドルゲノム 10万円でわかる自分の設計図』Kevin Davies

20140728開始, 同日読了. くっそ長い ;; 一般向け専門的洋書特有の長々しい物語形式なので適度に飛ばす snp解析を増やして行っても部分的なものでしかない 現在はsnpと全配列決定の過渡期. CSO最高科学責任者. かっこいい. 新生児の全ゲノムシーケンスを行い…

『遺伝子医療革命 - ゲノム科学がわたしたちを変える』フランシス・S・コリンズ

20140611開始, 同日読了. Kindleで購入. もとは論文輪読会の中で紹介されたもの. 主に前半の, 10年前は最先端だった遺伝子検査周辺情報を学ぶために読んだ. 再読ポイント: 後半(5,6章以降), および3章 著者: フランシス・S・コリンズ 著者はワトソンの立ち上…

『螺旋のエンペロイダー Spin2.』上遠野浩平

意識するのは間に合わない――理解したときには、既に完了している。 p.79 Spin1.で出て来た人物の真新しさがなくなってしまうと, まぁ. なんでも波動

『世界一やさしい会計の本です』山田真哉

20140611再読開始, 同日読了 なんか新装版できてるな. 売れてるのか 読み方のコツ 割り算を使う 大きな数字に着目する お金の回転を知る - |木(資産)| ← |水(資金源)| ↓ ----------------- |火(費用)| → |金(収益)| 回転が途切れると黒字でも倒産する 目に見…

『螺旋のエンペロイダー Spin1.』上遠野浩平

いったい僕らは何に圧迫されていたのか。不満の種はなんだったのか。いや過去形で言っている場合ではない。今でも僕らは漠然と、どこか不満である。何かに押しつぶされている気分である。何かに支配されている。だがそれが何なのかわからない。コイツが元凶…

『ブギーポップ・ウィズイン さびまみれのバビロン』上遠野浩平

どうでもいい連中から褒め称えられないと気がすまないような奴らは、それだけでつまらない人間ではないか p.68 - 夢には終りがある―到達するのか、挫折するのか、そこに差はない。夢が夢だとわかるのは、それの終わり方を人が理解したとき―夢はできあがる p.…

『ゲノムサイエンス』榊佳之

20140711開始 - 20140714読了 再読ポイント: 5, 6章 DNAが直で動くトランスポゾン レトロトランスポゾン = いっぺんRNAに転写され, 逆転者酵素でDNAに戻る レトロウイルスに類似した配列 レトロトランスポゾンのひとつL1は, ヒトゲノムの10-15%にもなる. L1…