『国家(下)』プラトン

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20140912開始-20140913読了

;; 対話型ラノベだけど議論は成り立っておらず, 基本的に詭弁. ツッコミどころがあってもスルーしてソクラテスがオレオレ論で無双するだけの展開.

;; 議論しているような風を装って実際のところは思うように話を持っていってる現実で会うと嫌いなタイプだ

;; 上巻読み終わった時点での感想/疑問

;; 国家の利益と理想のみを見据え, かつ絶対に従わせる権力を以て哲人統治を遂行する存在が欠けてんじゃねこれ

;; それもうその「存在」が実質の王だよね. その存在も哲人統治教育で育てる? じゃあ最初の一人は? ソクラテスさんアンタかい? じゃあクーデターしよっか. みたいな話になりそう

哲学者とは

  • 恒常不変のもののあり方に触れることの出来る人間
  • 真実を愛し, 真実をその導き手とする
  • 臆病ではない
  • 死を恐れない
  • 記憶力が良い

大衆は哲学者足り得ず, 哲学者は大衆から批判されることは避けられない

魂の生まれ変わり, 次の世みたいな話をしてるので輪廻転生の考えなのか. 最終章で取り上げられるようではあるが.

「じっさい, 彼らにしても, どの点に異論を申し立てることができるだろう?哲学者とは,実在と真理を愛するものではないとでも言うのだろうか?」

下巻 p.62

;; そんな完璧な哲学者を見出すor満場一致でコイツは哲学者だと言われるような人間を判別することが難しいと思うが,

われわれの考えた制度は,実現可能でありさえすれば最善のものである

下巻 p.65

;; って言ってるのでまだ理想論を続けてるみたいだな

「王位, 権力の座にある人の家系に哲学者の素養があるものが生まれる可能性がある」という理屈で続けている.

ここまで進めた時点で, 先に論じていた「守護者」は哲学者でなければならぬ, という結論まで辿り着いた.

現実的にすべての素養を一人が備えていることはありえない.

哲人統治者のための教育は, なにより<善>のイデアこそを学ぶべき.

知ることなしに思わくだけで何か本当のことに行き当たる人たちは, 盲人がひとり歩きして, たまたま道を間違えないというのと, どこか違うように思えるかね?

下巻 p.77

幾何学, 天文学, 音楽なども. それぞれ必要な理由をもっともらしく言ってる.

哲学に手を染めようとする者は, 苦労好きという点で偏頗(へんぱ)であってはならない--半分だけ苦労好きで, あとの半分は苦労を避けようとするのではね.

下巻 p.151

子供たちを学習させるときは強制してはいけない, 自由に遊ばせる形をとる

国家の形は5形態, それをつくり上げる人間の性質も5形態のはずだ ;; そんな馬鹿な

  1. 名誉支配制. 勝利を愛し名誉を愛する
  2. 寡頭制. 財産の過多で支配階級が決まる. 多くの悪をはらんでいる
  3. 民主制. (2)の敵対者であり(2)の次に起こる
  4. 僭主独裁制. 国家の病の最たるもの

んで5番目が哲人国家だと.

民主制についての話が気になるのでそこにfocus

(2)->(3), 寡頭制は<富>の差に不満を持つ持たざるものが爆発して民主制へと移行する. 貧しい人々が革命を起こすことで移行.

大抵の場合役職はクジで決められる. 自由, 放任な国となるはずで, 多様な人が生まれてくる. ソクラテスの論では国制に対応した人格があるはず. 民主制的な人間とは?

「... あたかも籤(くじ)を引き当てるようにしてそのつどやってくる快楽に対して, 自分が満たされるまでの間, 自分自身の支配権を委ね, つぎにはまた別の快楽に対してそうするというように, どのような快楽をもないがしろにすることなく, すべてを平等に養い育てながら生活するのだ」

「ただし, 真実の理だけは」とぼくは言った, 「けっして受け入れず, 城砦の見張所へ通すこともしない」 「こうして彼はそのときどきにおとずれる欲望に耽ってこれを満足させながら, その日その日を送っていくだろう」 「こうして彼の生活には, 秩序もなければ必然性もない.しかし彼はこのような生活を,快く,自由で,幸福な生活と呼んで,一生涯この生き方を守りつづけるのだ」

下巻 p.214-216

自由を再優先する人間.

「民主制国家は何を善と規定していると言われるのですか?」

「<自由>だ」とぼくは言った

下巻 p.217

そして蔓延した自由からある変化が生まれる.

「すべてこうしたことが集約された結果として」とぼくは言った, 「どのような効果がもたらされるかわかるかね -- つまり, 国民の魂はすっかり柔らかく敏感になって, ほんのちょっとでも抑圧が課せられると, もう腹を立てて我慢ができないようになるのだ. というのは, 彼らは君も知るとおり, 最後には法律さえも, 書かれた法であれ書かざる法であれ, かえりみないようになるからだ. 絶対にどのような主人をも, 自分の上にいただくまいとしてね」

下巻 p.220

「過度の自由は, 個人においても国家においても, ただ過度の隷属状態へと変化する以外に途はないもののようだからね」 「最高度の自由からは, 最も野蛮な最高度の隷属が生まれてくるのだ」

んで最終的に誰かが支配することになるなら哲人や, と.