『論理トレーニング101題』

20191109 開始
20191121 読了

基本読んで頭の中で考えるだけで進めようとしてる。一章は接続詞の復習みたいな感じで大丈夫。
問題が進んでくると紙に書いたりする必要あるかも

接続詞の問題、ちょっと腑に落ちないところもある。でも説明読むと唸る。覚えておくべきポイントはちょいちょいある。
AすなわちB、は言い換えだから、BすなわちA、と置き換えても違和感がないはずとか。もし違和感があれば等価じゃないから、付与の「ただし」や因果関係の「だから」になるはず、と。
しかし、を使うと論の方向を転換して、そのしかしの「後」がメイン主張になる、とか。
自然言語の接続詞に敏感になることは論理の基本だなあとしみじみ


20191111 一章末の練習問題まで進んだ
「ただし」「だから」の区別が怪しい。結構問題ミスる
あと「しかも」と「しかし」。しかしは議論の方向を転換する効果を持つが、しかもはそれまでの方向を強める。この2つも結構ミスるんだよなあ
しかもしかもと近距離で続くことはなさそうだな

A なぜなら B, が成り立つなら、
B ゆえに A が成り立つ

解説と根拠はときに区別が微妙

「X。つまり A、しかし B というわけである」
この構造は、X = (A+B) という主張になっている。最後の「というわけである」にカッコとじの役割をもたせている

しかし、を、通念上そう流れるだろうという論理を捻じ曲げる主張をするために使うこともある

さてここまでの道具を使って、論の骨格を掴む方法を学ぶ。というのが 2.2(p.52) から。
方法は2 steps.
解説と根拠を「従者」としてまとめつつ、主張、を見つける。主張グループはいくつかの解説・根拠を仲間に従えている。これを主張の数だけ繰り返す。
複数の主張グループたちを、付加 or 転換で繋ぐ

グループの中でどこが主張になるかは、文章のタイプによる。理由の方をメインで言いたいこともある。解明型グループってところか。

しかしの由来は「しかありながら」で、しかしの前を認める。認めつつ、その後の方を重要視するという態度の表明なのである
しかし、は対比を表すこともある。しかし、というとき、そこまでの内容と対になるもう片方を述べようとしている。

20191113 第二章練習問題まできたよ

論証の基本二種
・演繹 … 根拠とされる主張を認めたならば結論も必ず認めねばならないような、決定的な力を期待されている導出
・推論 … ある事実をもとに、それを証明するような仮説を提案するタイプの導出

うーん本文中の問題、推論と演繹の区別、なんか納得いかない

20191120 日が空いちゃった

「だけ」が難しい
「A だけが B」は、B なのは A だけである、と言っている。
すなわち対偶の「A ではないならば B ではない」に等しい

隠れた前提を探すワークおもしろい
弱い犬はよく吠える。うちのポチはよく吠える。だからポチは弱虫だ。
この言説には「ポチが犬の名前である」という前提が隠れている!!まじかよ。いやまぁ確かに… ポチはドラゴンかも知れんしな…

推論を言い換えると、証拠に補助的前提を加えて仮説をたてること、とも言える

現象 A,B が同時に現れる時考えられる可能性は
単なる偶然
A が B の原因
B が A の原因
A と B の共通原因 C が存在する
のパターンがある

まとめ。
◾️ 演繹に関して
「逆は必ずしも真ならず」
「隠れた前提を探せ」
◾️ 推測に関して
「その仮説は、証拠となることがらをうまく説明しているか」
「ほかに有力な代替仮説はないか」
「第三の共通原因はないか。因果関係は逆ではないか」

人を殺したものは死刑。
これを「人を殺さなければ死刑にならない」と読み取るのは、裏を真だと見なしちゃう誤り

推測と仮説ってどう違うんだっけ?
図を整理
・「証拠 + 補助前提」 -- 推測 --> 「仮説」
・「仮説 + 補助前提」 -- 演繹 (説明) --> 「証拠」


練習問題 問88 推測を取り出して「証拠」と「仮説」を挙げる
【解答案1】
・証拠「みかんにすり傷がある」補助前提「傷は風が吹いてついた」----(この動きが推測)----> 仮説「風通しのよい場所になっていたから」
...次のを抽出しようとしたけどすでに仮説を重ねてるから証拠を取り出せないな。一連の重ねられた仮説たちをまとめてみる?

【解答案2】
推測「すり傷のあるものの方が美味しい」
証拠「みかんにすり傷がある」
仮説「すり傷は風が吹いてできたもので、ゆえに風通しがよく日当たりもいいところにあったのではないか。さらに、風通しと日当たりがよければ美味しい」

【本書の解答】
証拠「みかんにすり傷がある」(これは合ってた)
↓(推測)(ここの補助前提はなくていいっぽい)
仮説: そのみかんは木の外側の風通しの良いところになっていた

  1. 補助前提: 木の外側の風通しの良いところになったみかんは甘い

↓(演繹)(ここは推測ではない!)
帰結: そのみかんは甘い

異論を述べればそれが批判になるという誤解も根強い。相手が論証を提示しているのであれば、それをきちんと評価した上で異論を提出しなければならない。しかし、つい批判をすっとばしてただ異論をぶつけてしまうのである。そうして、水掛け論になる (p.140)

異論と批判を区別すること。
異論 … 相手の主張と対立するような主張を立論すること
批判 … 相手の立論の論証部に対して反論すること。対立する主張までは出していない

対立する意見を述べているだけで批判してる気になる、というよくある誤り
;; 異論なしの批判に価値を認めないといけないよな、と思う。代替案なしの批判とも言える。

論理トレーニングの成果は、親、兄弟、友人、恋人、そしてとりわけ配偶者に対して無分別に発揮してはいけない。(1) 初心者がうかつに論理的分析力を発揮して批判すると、(2) 少なくとも現在の日本社会においては、人間関係を損ねるおそれがある。刃を研ぎ澄まし、懐中に忍ばせておく。そして、ここぞという時に抜くのである (p.148)

本文の最後を↑でシメてるのも味わい深い